電子書籍の(ウチの)売り方。

ここらで、ウチの電子書籍の売り方をまとめておこーかな、と。

■これまでの戦略
・実績
なんだかんだで、「1冊/1日」のペースで売れてます。なにかしらの本が。
アタリが出たときは、「3冊/1日」くらいになりました。
無名のライターにしては、売れてる方じゃないかなー。

・出版数
この1年、「とにかく数を増やす」ことを意識しました。それも、「無料キャンペーンをしてもいい、低価格の本」です。「フィールド&パーティゲームシリーズ」はそのきっかけ。春からはじめた「誕生石占い」も、そのひとつ。誕生石占いは、必ず新刊で無料キャンペーンができるので、なかなかいいこと考えたなと思います。

・無料キャンペーン
大手さんもこぞってやってるように、無料キャンペーンのインパクトは大きいものです。
この1年、毎週無料キャンペーンやってました。
無料キャンペーンは、貴重な露出の機会です。無料にした本のキャンペーンというより、「無料にした本に載せた広告を見てもらうため」と思ってました。
基本は、火曜日の夕方から一週間。週末だけだと、無料本の数が多すぎて、埋もれるから。「お客さんの多い週末に、すでにランキングに入っている」がベストです。
数が少ないタイミングだと、「きんどう」さんに取り上げてもらえる確率が上がるしね。
きんどうさんに取り上げられると、ドカンとダウンロード増えるしね。
ただ、きんどうさんに取り上げてもらった時は、意外とほかの本の販売につながらないんです。
むしろ、スルーされて、ランキングも100~200位くらいの時のほうが、ほかの本が売れてたりしました。
たくさんの人が目にすればいい、というもんでもないわけですね。

・レビュー
ウチの本の中で、一番評価が高いのが、「ものがたり歳時記【1】」です。☆5ですよ!
でも一番売れてないのです(泣)
「物足りない」と書かれた「ネットブックでLinux♪」や、「誰のための本なのか」と酷評された「これだけ!16ステップの文章教室」の方が売れてるんですよねー。

・価格
「99円がベスト」なんて言う人もいますが、現状では120~180円くらいがベストじゃないでしょうか。それは、「値引きキャンペーン」ができるから。99円だと、(Kindleでは)最低価格なので、値引きキャンペーンができません。
10円でも20円でも、値引きすれば、売れる数は増えます。
まぁ、ウチでも「フィールド&パーティゲームベスト100」とか「ものがたり歳時記【2】」とか、値引きしても売れない本もありますけどね(笑)

・タイトル
「表紙が一番重要」という人もいますが。わたしが一番大事なのは「タイトル(書名)」だと思います。
先日、「厳選!アイスブレイクゲームセレクト24」が販売開始されました。自分で告知をする前に、売れました。表紙は、いつもの文字だけのやつ。しかも、Amazon側のトラブルで、内容説明がぐちゃぐちゃ。それでも、売れたんです。
経験上、いい本は告知する前に売れます。
表紙も内容説明も見ずに、タイトルだけで買う人が、意外といるらしいんですよねー。
楽しいnote生活」は、「文房具のノートの本」だと思って買った人もいましたし、「noteの稼ぎだけで生活できるテクニックを紹介した本」だと思って買った人もいました。
アフィブログや(いわゆる)バイラルメディアのような、釣りタイトルの本にすれば、売れる数は増えるでしょうね。それで良心がとがめなければ、ですが。

・検索キーワード
先日、検索キーワードだけをすべて削除するという実験をしてみたところ、見事に売れなくなりました。週一くらいでは、堅実に売れてたタイトルなのに。
「内容説明にも出てこないけど、中身に関連するワード」をひねり出すのはなかなか大変な作業ですが、ハマれば大きいのかな、と。

・サンプル
会社(出版社)のWebサイトに、BiB/i を使ったサンプルを用意してます。
いまや、会社のサイトでアクセスが一番多いのは、このBiB/i のディレクトリです。
が、効果は……うーん。
ブラウザで読むと、本の雰囲気がなくなってしまうのも一因なんじゃないかなー、と思ってますが。
ニーズがあるのは確かなんだけどなぁ。

・ランディングページ
ものがたり歳時記【2】」では、「でんでんランディングページ」を使って、告知サイトをつくってみました。
ええ、効果0ですよ。だって、ものがたり歳時記【2】、1冊も売れてないもん(笑)
余談。
ものがたり歳時記【1】は、10冊くらい売れたんだけどねー、友人の方に。ものがたり歳時記は、その友人の方にも見捨てられたってことなんでしょう(泣)
それはさておき。
ランディングページをつくっても、「そのページにどう誘導するのか?」という問題はあるわけで。
そこが解決できないと、効果もへったくれもないんですよねー。
ただ、「でんでんランディングページ」のテンプレートはよくできていて、「自分の本の特徴はなんなのか? どこをアピールすればいいのか?」を客観的に見られるようになるのは、プラスじゃないかなぁ。ストアの「商品説明」も、うまく書けてない人、多いもんね。そういう意味では、最高の教材。

・bot
Twitterでbotを使い、「ぷち読み」を配信してます。
ぷち読みというのは、中身の一節をTwitterの制限内で配信することです。Twitterを使った立ち読みですね。
いい本は、1行か2行を取り出しただけでも、魅力を伝えられます。それをbotで繰り返し目にしてもらうようにすれば、さらに効果アップ……のハズ、なんですけどね。
ウチではそんなに効果は上がってないんですけど、ほかの人の本でも、1~2行でも惹きつけられることがあるので、これはもっとうまく使いたいなぁと反省しているところ。

■これからの戦略
・無料キャンペーン
ここ1~2ヶ月で、無料キャンペーンのダウンロード数が激減しました。ダウンロード数は少ないのに、ランキングでは思ったより上にいるので、全体的に減ってる気がするんだたよなぁ。大手のコミックをダウンロードするだけで、お腹いっぱいになってるのかも。
そういうわけで、無料キャンペーン商法は潮時かなぁ……という気はしてます。

・多ストア展開
koboライティングライフがスタートするということで、多ストア展開を考えてます。koboライティングライフの条件次第、という部分はありますが。
いままで(ほぼ)Kindle専門だったのは、(ウチの)EPUB3の制作環境が整っていなかったというのもありますし、多ストアに展開する手間と収入を比較したら割にあわない、と考えてたから。
Kindleでも、EPUB3の方がスムーズになってきたし、苦労したかいあって、EPUB3の制作環境(あくまでもウチの)も整ったし、多ストア展開してもいい状況にはなってきました。

・KDPセレクト問題
多ストア展開するということは、KDPセレクトを外す、ということでもあります。
KDPセレクトだと、(規定の販売額以上なら)ロイヤリティ70%になることも大きいですが、それ以上に「オーナーズライブラリーで読める」が大きいのです。単価の低い本の場合、このレンタル収入は、捨てるには惜しい額です。「Kindle Unlimited」が日本でもスタートしたら……と考えると、KDPセレクトは、安易に切れません。

・……で、どうする?
んー、どうしよっかなー(笑)
ベースがAmazon(Kindle)なのは、ゆるがないと思うのですけど。
「Kindle専売」
「多ストアで販売」
「当初3ヶ月だけKDPセレクト→その後多ストア展開」
の3種類に分けたほうがいいのかなぁ、というのが現時点での構想。
うーん、悩ましい。

Comments are closed.