新しいSigilを使ってみた

PCをリニューアルしてからはじめて、EPUBをつくる仕事が入ったので、ようやくSigilをインストール。
で、開いてみると……どうやらEPUB 2の様子。
「あれ? EPUB 3に対応したんじゃなかったっけ?」
なんて思いながら、[編集]メニュー→環境設定 をクリックすると、こんなものが。

sigil_epub3

どうやら、ここで「Version 3」を選んで再起動したら、新しいファイルはEPUB 3になる……ということのようで。
なんで、「Version 3」を選んだあとSigilを再起動したあと確認してみると、ちゃんとEPUB 3になってました。
どうやら、EPUB 2ファイルをEPUB 3に変換する機能はないみたいねー。

ま、作成するファイルがEPUB 3になったからといって、機能的になにか変わるということはなく。
唯一、「HTML目次」が、TOC.xhtmlからnav.xhtmlに変わったことくらいかな。
できあがったファイルを電書ラボチェッカーにかけてみると、さっそくエラーが。
引っかかっていたのは、toc.ncx。
toc.ncxは、EPUB 2用の目次ファイルなんですけど、一応EPUB 3モードにしても、ファイル自体は生成されます。されるんですが、中身はまったく更新されないのですよ!
とはいえ、toc.ncxの中身を手打ちするのはしんどいので、とりあえず目次(nav.xhtml)へのリンクだけ置いて、お茶を濁すことに。
AmazonもEPUB 3ベースになっているようなので、いまだにtoc.ncx使ってるリーディングシステムがあるとは思えないのでいいかな、と。

実は、この1年半ほどの格闘で、ウチにはウチのなりの、EPUB 3のノウハウが蓄積されてまして。
確かに、sigilでEPUB 3を扱えるようになったけど、「そのまま使える」感じではないかな。
なんだかんだと、いろいろコードを追加しましたし。
ひょっとしたら、sigilでできたEPUB 3ファイルを、そのまま電書ラボチェッカーにかけた場合、toc.ncx以外のエラーが出るかも。この記事のためだけに、それを検証はしないけど(笑)
ただ、オーサリングツールとしては、やっぱり優秀なんで、あらためて「sigil派」を宣言しておこうかな、と。

で。
先日行った「コンテンツ東京」で、ダイレクトクラウドさんのnamo AUTHORが気になったんだけど……これ、ウチの仕事に使うには、多機能すぎるのよね。
なんで、sigilが「復活」したことで、しばらくEPUB制作ツールの問題はないかな。

はてさて。
新しいSigilで、1冊作ってKDPにアップしたのですが。
なんと!
アップ後1時間もしないうちに、販売開始されちゃいました!
過去最速ですよ、これ。
てか、1時間じゃあ、中身を全部読んでないハズ。
とゆーことはですよ。
アップロード直後のチェックって、ファイルのコードチェックだけなんじゃない?
SigilでつくったEPUB 3ファイルは、KDPと相性がいいのかも。

ちなみに。
今回アップしたやつはコチラ。

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