無料キャンペーンを活用する条件

値下げキャンペーンが……終わってないんですけど、ほぼ結果が出たので、レポートを。

タブレットPCのススメ!
格安スマホを買う前に読む本

の2冊を、値下げキャンペーンをやってました。で、「タブレット」は無料キャンペーン後の値下げキャンペーン。「格安スマホ」は、無料キャンペーンせず、Amazon(Kindle)・楽天kobo・Google Playの多ストア同時販売。
内容は、どちらも似たような薄さ。書名としては、「格安スマホ」の方がインパクトがあります。
「無料キャンペーンをした微妙なタイトルの本と、タイムリーな書名だけど無料キャンペーンをしてない本、どちらが売れるのか?」という実験であります。

売れた実数は公表できないので、指数で書くと、

◆タブレット →指数100
◆格安スマホ →指数50

という結果になりました。「格安スマホ」は、Amazon(Kindle)・楽天kobo・Google Playの合計です。3ストア合わせても、無料キャンペーンをした本の半分!
正直、ここまで差が出るとは思いませんでした。いい勝負になると思ったんだけどなぁ。
たぶん、「格安スマホ」を無料キャンペーンやったら、「タブレット」の1.5~2倍は売れたと思います。逆に、「タブレット」が無料キャンペーンをしなかったら、売れ行きは1/10以下だったんじゃないかなぁ。これは想像でしかないですけど。

とまぁ、改めて「無料キャンペーン」の効果の高さが実証されたわけですが。
同時期に無料キャンペーンをやった本の、その後もちょくちょく追跡してみたのですが、どうも「タブレット」より順位が上だったのに、販売数では下回っているケースがあるわけです。一番長い間1位だった本なんて、いまだに1冊も売れてる気配がない!
そう考えると、
「無料キャンペーンのダウンロード数と実際の販売数は比例しない」
と言えるのではないでしょうか。
たくさん無料キャンペーンをやってきましたが、「タブレット」は過去で1・2を争うダウンロード数です。でも、販売数ではそんなに(ウチの本の中で)上位になりそうにありません。
実は、「格安スマホ」はAmazon(Kindle)・楽天kobo・Google Play以外のストアでも販売の準備が進んでいて、販売するかどうかはストアさんの判断になるわけですが、うまくいけば10以上のストアに並ぶわけで、そうしたら「タブレット」の販売数を抜いてしまうかもしれません。

ということで、まとめ。

●売れる本は、黙ってても売れる
●ランキングに載ると、さらに売れる
●有料ランキングが厳しい本は無料キャペーンを実施して、無料のランキングに載せる

ということになるんじゃないでしょうか。
ランキングに載るためには「初動数」が重要なので、出したらサクッと買ってくれるお友達やフォロワーが100人いるなら、無料キャンペーンは必要ないんじゃないかと思います。もしくは、黙ってても売れるようなインパクトのある書名にするか。
初動が稼げないなら、無料キャンペーンという「賭け」に出た方がいいでしょう。

そうすると、無料キャンペーンというのは、「タダで読んでもらう」のではなく、「ランキングに載せるためにダウンロードしてもらう」という見方ができます。
いままで、「有料で販売するものを、無料で配るなんて」みたいな気持ちがなかったといったらウソになりますが、その考えは完全に払拭されました。
どうせ、ダウンロードしたって、読んでやしないのです。
むしろ、ダウンロードという手間をかけてくれて、ランキングに載るために協力してくれている、という言い方もできます。
紙の本だって、本屋で立ち読みされるし、「タダで読みたいから図書館に買わせる」人だっているわけです。Amazon(Kindle)の無料キャンペーンも、似たようなものじゃないか、と。

というわけで、わたしのような無名でお友達も少ないライターには、Amazon(Kindle)の無料キャンペーンは強い味方だ、ということが改めて確認されたのでした。
6月には、少し高めの本も出す予定なのですが、こちらも無料キャンペーンをする決心がつきました。
3ヶ月間だけ「Amazon(Kindle)先行販売」の予定なので、その間にAmazonさんのセールにピックアップされればうれしいんだけど……。

Comments are closed.